近年、ブロードバンドコンテンツの出現や高速なアクセスライン技術の進歩により、インターネットのトラフィック構造は大きく変化しようとしている。コンテンツプロバイダは映像、音声、ゲームなどに代表されるより充実したアプリケーションを提供するため、高速・広帯域な通信環境でのコンテンツ提供を進めている。また、全国的なCATV、DSL、FTTH(Fiber To The Home)の普及により、エンドユーザへの高速なアクセスラインの提供も進んでいる。さらにバックボーンプロバイダにおいても、その総トラフィック量は増加の一途をたどっている。
これらのプロバイダ間のトラフィック交換を実現する技術のひとつとして、IX(Internet eXchange)を構築・運用することが増えてきているが、既存のIX技術では特定データリンクメディアに依存することに起因して、通信速度の制限や運用上の問題が指摘されている。また、スケーラビリティ上の問題から広域分散へ展開することは困難とされており、東京一極集中の構造から脱却できないことも大きな問題である。
ブロードバンドインフラの時代、あるいは次世代のインターネットにおいて、より高速・広帯域のアプリケーションが全国的に利用されることを推進するためには、コンテンツ提供者、アクセスプロバイダ、あるいはバックボーンプロバイダ間での、より円滑、効率的なトラフィック交換モデルを広域分散環境で実現することは急務である。
以上の背景により、IXの視点から次世代のトラフィック交換モデルの実現と普及促進をはかることを目標として「次世代IX研究会」を設置し、インターネットのさらなる発展に寄与するものとする。