次世代IX研究会では、相互接続実験網(以下、distix)と、他の MPLS-IX や Ethernet-IX との相互接続実験を実施しています。
IX 同士を相互接続することにより、異なる IX に接続するエンドユーザが distix を介して MPLS-IX モデルによる相互接続を行うことが可能になります。
以下に、実験参加組織が distix 上で実験を行うための手順を紹介します。
ここでは例として、以下の構成における設定について説明します。また、設定例については、Ethernet-IX の場合についてのみ記述します。
Ethernet-IX 事業者は、distix と接続するために、ラベルスワップ機能に対応した MPLS ルータを新規に ご準備ください。そして、その MPLS ルータを既存の IX セグメントに接続してください。
MPLS-IX 事業者の場合、既存のコアルータで distix に接続可能ですので、新規にご準備いただく機器は ありません。
IX 事業者のコアルータ と distix のコアルータを接続します。接続用のインターフェースアドレス(/30)は 次世代 IX 研究会から払い出しますので、コアルータのインターフェースに設定してください。
設定例:distix と接続しているインターフェース、及び、エンドユーザを収容するインターフェースに対して MPLS を有効にするよう設定を行ってください。
LDP でユーザを収容する場合には、ユーザ収容インターフェースにおいて LDP を有効にします。 distix から BGP で受け取ったラベルと経路を LDP で利用できるようにします。
Ethernet-IX において LDP を利用する場合、コアルータは、LDP セッションを確立する相手を明示的に指定する targeted LDP 機能と マルチキャストによる LDP Hello を停止する機能を実装していることが望ましいです。
一般に、LDP では、マルチキャスト Hello によって LDP の接続相手を探索しますので、IX セグメントにマルチキャストパケットが流れることになり、 場合によっては、コアルータが無関係なエンドユーザと LDP セッションを確立してしまう可能性があります。 前述の機能を持つコアルータを利用することで、これらの問題を防止することが可能になります。
設定例:RFC3107 で定義されている BGP の拡張機能を利用して、経路情報とそれに対応するラベル情報を distix と IX 事業者の間で交換します。
IX 事業者は、distix に対して、エンドユーザのループバックアドレスとそれに対応するラベル情報を広告するように設定してください。
distix は、IX 事業者に対して、distix に接続しているエンドユーザのアドレスとそれに対応するラベル情報を広告しますので、受信するように設定してください。
設定例:※BGP 以外の方法を利用したい場合は、事務局までご相談ください。
MPLS-IX において、複数台のコアルータが存在する場合、distix から受け取ったアドレス、および、 エンドユーザに割り当てたアドレスを IGP 等によってコアルータ間でルーティングする必要があります。
次に、個々のエンドユーザを LDP、または、BGP で収容する場合に必要な設定について説明します。 事業者のコアルータは、経路とラベルの情報を distix とエンドユーザの間で中継する必要があります。
エンドユーザに対してループバックアドレスを割り当てます。このアドレスは、 他の IX のエンドユーザとの間で BGP、および、LSP を確立するために利用します。
ループバックアドレスは、IX 事業者のアドレス空間の中から割り当ててください。 このループバックアドレスは、グローバルアドレスであることが必須です。 IX 事業者でグローバルアドレスを用意できない場合は、次世代IX研究会から、エンドユーザに対してループバックアドレスを払い出します。
各IX事業者は、エンドユーザにループバックアドレスを設定するように依頼してください。
LDP による LSP を有効にするためには、コアルータにエンドユーザに割り当てたループバックアドレスに関する IGP 経路が必要になります。 そのため、コアルータにループバックアドレスに対するスタティック経路を設定します。 ネクストホップは、事業者が既存でエンドユーザに割り当てているインターフェースアドレスとします。
設定例:設定は、distix と接続する場合と同様になります。
設定例:以上で、distix と IX 事業者の接続は完了です。これで、IX のエンドユーザは、他の IX のユーザと MPLS-IX モデルによる相互接続を行うことが可能になります。